secret name ~番外編~
バツも付いておらず、中肉中背。真面目そうで、酒も飲めないと言っていた。
よく言えば安定性のある人だったのだが。
「やっぱ、酒ぐらい飲めないとね!」
香里が美味しそうに、ビールをぐいぐい飲んでいき、そばに居た店員に追加注文を頼んでいる。
「まぁ、そうね。一緒に飲めた方が、楽しいし。」
「だよねー!」
そういった香里の夫は、酒が飲めないらしい。
結婚式で飲まされ、真っ赤になっている写真が、佳乃のアルバムに収められていたりする。
「そういえば、この間セッテ君から年賀状が届いたの。」
「え!マジで?!」
「ええ。彼、結婚したって。」
何でもないように言う佳乃に対して、香里は正直に顔をしかめた。
「は?なんでそんな年賀状送ってくるのよ。」
「きちんと報告してくれて、私は嬉しかったけど。」
追加で運ばれてきたビールジョッキをまた豪快にあおり、どん、と置く。
「あんた心広すぎ!私なら破り捨てるわ~・・・」
「そうかしら?」
心が広いとは、思っていなかった。
確かに破り捨てると言う選択肢はあるかもしれないが、とっさに佳乃の中に生じなかったのだ。
よく言えば安定性のある人だったのだが。
「やっぱ、酒ぐらい飲めないとね!」
香里が美味しそうに、ビールをぐいぐい飲んでいき、そばに居た店員に追加注文を頼んでいる。
「まぁ、そうね。一緒に飲めた方が、楽しいし。」
「だよねー!」
そういった香里の夫は、酒が飲めないらしい。
結婚式で飲まされ、真っ赤になっている写真が、佳乃のアルバムに収められていたりする。
「そういえば、この間セッテ君から年賀状が届いたの。」
「え!マジで?!」
「ええ。彼、結婚したって。」
何でもないように言う佳乃に対して、香里は正直に顔をしかめた。
「は?なんでそんな年賀状送ってくるのよ。」
「きちんと報告してくれて、私は嬉しかったけど。」
追加で運ばれてきたビールジョッキをまた豪快にあおり、どん、と置く。
「あんた心広すぎ!私なら破り捨てるわ~・・・」
「そうかしら?」
心が広いとは、思っていなかった。
確かに破り捨てると言う選択肢はあるかもしれないが、とっさに佳乃の中に生じなかったのだ。