幸せの選択
課長はニッコリとスタッフと2言3言交わしてから、キーを受け取り車に乗り込んだ。



私は、席を立ち上がり出口へと向かう。




ふと、さっき課長が座っていた席に目をやると、読みかけの本が開かれたまま置き去りにされている。


それを見た瞬間、何故だか私の中に初めてホッと落ち着いた感情が生まれた。

そして、クスッと笑ってしまいそうになる。



あんなに冷静だと思った課長も、やっぱり動揺してたんだ。



私は、その本をそっと胸に抱き店を出た。
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