幸せの選択
まったく身に覚えのない私。



「さっき、男にここペチンってやられてただろ?」


「はぁ?」



記憶を逆戻りさせると、確かに『遅い』と私の額を叩いた先輩の顔が浮かぶ。
だけど、それだけ。




「千秋はもっと自覚したほうがいいよ。アイツだって千秋のこと好きなんだよ。なのにお前は、かわいい笑顔を向けちゃうし。ストーカーにでもなられたらそうするの?」


「はぁー」




私のコト云々はこの際置いといて、たったそれだけであらぬ疑いを掛けられた先輩が気の毒だ



まぁ、本人は全く知らないところでの話だけど……




< 533 / 760 >

この作品をシェア

pagetop