流れ星☆彡
「優太って、彼女の前じゃ別人なんだな」


「ほんとだよな。あ、須藤ちゃんは、四月からここに通うんだろ?」


「はい」



話しかけられたから、進みかけていた足を止めて、それに応える。



「これからよろしくな」



そう言って手を出してきた太一さん。



「こちらこそよろしくお願いします」



あたしも手を出そうとすると……



「触るなって」



と、優太があたしの手を引いた。


えっ?



「握手するだけだよ?」


「そんなのしなくていい。言葉だけで十分だろ?」



まあ、そうだけど。


目の前にいる太一さんと健吾さんが“おもしれー”とか言って爆笑してる。



「絢華、行くぞ」


「うん」



結局そんな二人とはここで別れて、帰りに寄ったファミレスで昼食を食べた。



「この後、俺んち来る?」


「あたし、これから学校に行かなきゃ」


「は?何で?」


「担任に合格の報告」


「そっか、……じゃあ、俺も一緒に行くよ」


「えっ!?」



一緒に……って、学校に?


そんなことってありなの?


なんて、頭の中で考えていたら……



「絢華の担任って、石川だろ?男バスの顧問」


「うん」


「たまには顔出さねぇとな」



そう言って、ほんとに一緒に学校へ行くことになってしまった。
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