夜空にランプ
来月に県内の高校生部門のコンテストがあり、テーマは自由となっている。
私達にとって初めての大きなイベント。
今までは新聞部に写真を提供したり、文化祭などの校内や部内だけでの公開だった。
まだ撮りたいものは決まっていない。
真っ赤な夕焼けは本当に燃えているようで、ずっと鉛色の空だったのが嘘みたいに思えてくる。
それと同時に、もう一つの夕焼け空を思い出していた。
やけに切ない思いがこみ上げてくる夕空。
疑問を密かに抱えている、今の自分のせいなのか…。
長くは続かない会話。
黙ったまま、同じ空をただなんとなく見ている。
そんな時間が、何故か心地がよかった。