夜空にランプ
「また明日ー!行ってきまーす!あ、ちーちゃん、明日は転ばないようにね」
「わかってますー、頑張ってねー」
「またね」
バレー部に入っている有紗は、私達にそれぞれ肩をポンと叩くと、部活に向かって行く。
毎日の光景だけど、いつ見ても有紗の笑顔は元気いっぱいだった。
まるで制汗剤スプレーのCMを生で見ているよう。
本人も調子乗って、そのCMっぽくやってみせてくれるのだから、サービス精神も旺盛だ。
放課後の教室。
ぽつんぽつんと数人残っている。
憂鬱だった一日を拭い去るような、真っ赤な夕焼け空が窓から見える。
ストンと自分の椅子に座り直し、机に顔を横たえながら雲を眺めた。