たぶん恋、きっと愛
「マジで帰って来やがった…」
「え、あ……鷹野さん…?」
リビングのドアが、勢い良く開き、凱司は頭を抱える。
慌てたように椅子から立ち上がった雅を、鷹野は飛び込んだそのままに、抱き締めた。
「ごめん!俺が凱司起こしてくれなんて頼まなければ…!」
「あの、あの、別に何も…」
鷹野に抱き締められた途端、頬をほんのり染めた雅が。
きゅっ、と体を固くする。
「この鬼畜が!!」
「……鬼畜…」
笑っていいのか気分を害していいのか、はたまた反省すればいいのか。
凱司はなんとも複雑な顔に苛つきを上乗せして、大きく煙を吸い込んだ。
「……寝てただけだ」
ゆっくりとそれを吐き出しながら、ぽつりと呟いた凱司に、雅も小刻みに頷いた。
「…多分!多分、誰かと間違えたんだと!…ほら、彼女とかと…間違えて!」
「間違えて?」
「ま…間違えて…、……手ぇ繋いで、ぎゅって……一緒に…」
「…………」
凍り付いた空気に、雅はまたマズい事を言ったんだ、と、後れ馳せながらにそう、思った。