たぶん恋、きっと愛
「…とりあえず、せっかく来てくれたのに、二人とも寝てたとか無いよなあ。悪かった」
だけどな、と鷹野は昌也の正面に座る。
「あんた要らん事、言い過ぎ」
にっこり笑う鷹野の目は、先日の射殺されそうな、冷たい目。
だらだらと冷や汗が体内を流れていくような、嫌な緊張を味わいながら、昌也は口を開いた。
「あの子、預かり物って言ってたよな?」
「そう。凱司はお人好しだからね」
鷹野は表情を緩めて、盛大にため息をついた。
「あー、でも良かった。まさかとは思ったけど」
「一樹は…あの子が好き…な…のか……?」
昌也の声は、睨み付けるような視線にぶつかって、語尾が消えそうに小さくなった。
「なんでも色恋に当て嵌めんてんじゃねぇぞ、エロ経理士」
「…んな事、言われたって」
突っ込み所は山ほどある。
色恋関係なく男女は一緒に寝るのか?とか。
それ聞いて血相変えて帰宅するか?とか。
“あたしなんか”って? とか。