たぶん恋、きっと愛
激しい息遣いは、なかなか収まらず、涙も止まらなかった。
何か、病気なんだろうか。
息をし過ぎたとは、どういう意味だろう。
確かに倒れ込む前に、大きく息をしてはいた。
ふらり、とバランスを崩すような歩き方を、二三歩したのは確かだ。
紙袋なんかで治るものなのか?
救急車を呼ばずとも大丈夫なのか?
こんなに力があったのか、と思うほどに、友典の右手は掴まれている。
そういえば、喉の鳴るような呼吸ではなくなった気がした。
担任の、ぐすぐす泣く声に被せるように、何がどうなってああなったの?と、保健医の気丈な声と、英語教師が見たままを答えるのを、友典は不安な思いで聞いていた。
疾患があるとは聞いていない。
父も、凱司も言わなかったはずだ。
ただ、難しい娘だと。
手のかかるガキだと。
目の前で、僅かに身動ぎ、薄く目を開けた雅が、友典の手をふと離すと。
首筋のネックレスをなぞり、掴んだ。