たぶん恋、きっと愛


「店長………あと1人…予約代わって」

「は!?」


押し付けるように子機を返した鷹野が、信じがたいセリフを、真面目に呟いた。


「急病ってことにして。駄目なら、次回、向こうの条件呑むから。料金も俺出すから」


お願い、と強請るように言う鷹野は、切羽詰まったように、頭を下げた。



「見つけたら、戻ってくるから」

だから、予約に間に合わなかったら、代わって。



「凱司さん、何か無くしたのか?」


「……大事な…もんが、失くなる」


大事なものを預けたら、壊された。

挙げ句に失くされた。



「お願い。捜しに…行かせて」


頭をさげたままの鷹野が、余りに真っ青で、店長は頷いた。




「…わかった。もし見つかったら、すぐ戻って来いよ?」

それから、カフェの忘れ物?迷惑かけるから外に出るなら、寄っていけよ?
 


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