たぶん恋、きっと愛
「………カフェ…?」
忘れ物?
と、鷹野は頭を上げた。
忘れ物?
カフェ?
何を?
「……店長」
今は何時だ。
友典には、絶対見つからない。
「もしかして俺………」
雅は、一度来た。
「…10分で戻るかも………」
外そうとしていた黒いネクタイから指を離した。
脳裏にちらりとよぎった、白と灰緑色のフランネルフラワー。
「はあ!?」
「とりあえず!カフェの忘れ物の確認して来るから!」
今はもう夕方に近い。
雅が居なくなったのは、お昼休みだという。
現金がなく、補導される心配の無いところ。
「あ…ああ」
気圧されたように何度も頷いた店長が、急に怒りを鎮め、返事も待たずに店内を走り抜けた鷹野を、思い切り胡散臭げな目で見送った。