たぶん恋、きっと愛
本家に。
いつまで隠しておけるだろう。
いつまで、自分と関係のないものとして、扱えるだろう。
宇田川は、雅の立場は曖昧なものではあるが、宇田川家の預かる里子だという名目だけで、紹介したら良いのではないか、と。
あくまで、宇田川章介の一時的な子であるとすれば良いのではないか、と言っていたけれど。
「雅」
赤いコートの上から、薄いストールを首に巻く雅の名を、呼んでみる。
「はい」
表情は、ごく素直になった。
時折、思い悩む様子を見せはするが、泣くことは少なくなった。
「鷹野は、どうした?」
2時間ほど前に、どことなく具合の悪そうな様子で、雅の髪を梳いていた鷹野が、部屋に戻ったきり出て来ていなかった。