たぶん恋、きっと愛



「だって…心配なんですもん」


なすがままに手を濡らし、いつまでもそのままな雅に、苛立たしげに舌打ちし、凱司は再び石鹸を手に取った。

真後ろから、雅の両手を取る。



「…俺がいいって言うまで、鷹野の部屋には行くな」

「……」


泡立てた石鹸の泡ごと、指を絡ませた。

細い雅の指の間で、凱司のクロムハーツの指輪が鈍く光る。


ゆっくりと滑らせながら、指の間に泡を擦り込むような動きに、ふいに雅が我に返ったかのように緊張したのが、わかった。



「…で、も」

「でも、じゃねぇ」


腕の中に閉じ込められた体勢に、雅の緊張が、手に取るようにわかる。


わざわざ屈み込み、肩越しに、鏡に映る雅と、目を合わせた。



「………お前に伝染んのが、一番困んだろが」


耳許で囁いた凱司の体温に、思わず、ぎゅ、と目を閉じた雅が、凱司の指ごと、手を握りしめた。
 


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