たぶん恋、きっと愛
「………わ…わかった、ので…手…離し…」
ますます小さな声の雅に、凱司は体を起こした。
「お前が掴んでるんだろ?」
「そっ…かも知れないけど!」
泡だらけの手を、改めて見れば、雅の手の細さが際立って目立つ。
「……そういえば」
いつも鷹野と手を繋いで歩いてるが、俺とはしないな?
握った指をほどいた雅の手を、そのまま流水に突っ込んだ。
流れていく泡が、すっかりなくなっても、凱司は手を離さずに、雅の指の間をなぞる。
「だって…緊張、するんです」
「何故」
「だって…だっ……て、ね」
この、指。
………あたしの中に…入った…でしょう?
そう思ったら…いつも……なんだか…いけない気持ちになる……、と。
言い淀んでいた雅が、羞恥に頬を染めてそう呟いたのを、凱司ははっきりと聞き。
息を飲むような思いでその、絡む指を見つめた。