たぶん恋、きっと愛
まだ、体中のそこかしこに、名残とだるさとが、残る。
雅は不定期な波のように、勝手に湧き上がる疼きを抑えつけるために、鷹野の為に買ったスポーツドリンクを、開けた。
「……あたし、鷹野さんに…なんて言えば……」
ひとくち、含む。
染み込むように舌を潤した心地よさに、よほど喉が乾いていたのだと、ようやく気が付いた。
「……大丈夫、よね…?」
皆が正しく思う所に、行けた、よね?
でも、と。
雅は鷹野を思う。
怒る、かも知れない、と思うのは確かだけれども。
彼がここで、しなくてはならないことを終えるために、自分の存在は邪魔にしかなっていない気が、していたから。
このまま思うままに、自分が甘えていたら、きっと。
彼の立場が、危うくなるような気が、していたから。
だから。
「…凱司さんに…軽蔑…されちゃった…かな」
それでも、これできっと大丈夫、と言い聞かせるように、雅は。
深く息を吐き出すと、スポーツドリンクを喉に、流し込んだ。