たぶん恋、きっと愛
不意に、ガレージの壁に、人影が長く映った。
駆け寄るでもなく、ただ立っているように見えるシルエット。
「雅さん、今は、あなた次第です」
私は先に、凱司さんにご報告にあがりますね、と、優しく雅の髪を撫でた由紀は、運転席を降り、壁の影に。
重なった。
小さく手を挙げる由紀に、深々と頭を下げたシルエットが、ひとつ、残る。
行ってしまった由紀に、雅はゆっくり深呼吸すると、ドアを開けるか悩み、シルエットを見つめた。
声は聞こえなかったが、コンクリートに鳴る、靴のかかと。
由紀のピンヒールはもう、聞こえない。
近づいてくるのは。
顔立ちの綺麗な。
髪の長い。
眉だけが男を感じさせるような。
鷹野、一樹。