たぶん恋、きっと愛


「挙げ句の果てに、あんなに警戒してた息吹に、触れさせて」


それ、わかった時も俺。
凱司を責めたんだ。

責めたくなるほどに、好きだったのに。




「…鷹野さん?」


涙の混じったような鷹野の声に、雅は僅かに体を離す。

俯いた鷹野の顔はよく見えなくて、包帯の巻かれた左手と、掴まれて鬱血した右手とで、鷹野の頬を挟んだ。




「……待って…なかった、ですよ?」

「……………」



「…待ってなかった…けど……」


息吹さんの目が、鷹野さんに見えて。

必死で、誤魔化してたのに。

来てくれる、って思ったらツラいから。


待ってなかったけど。
待って…なかった、けど。





「でも……あたし、…待って、た。…心のどこかで…鷹野さん来てくれるの…ずっと…」



ずっと待って、た、のに!!



両手を離し、思い切り鷹野を押し戻した雅は、そう叫ぶと。

元いた車の助手席に飛び込むように戻り、勢い良くドアを閉め、ロックを。掛けた。
 



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