たぶん恋、きっと愛


鷹野は、雅を抱き起こした。

短くなった髪を、首の後ろから、掻き回す。



「ごめんね、雅ちゃん」

嫌いじゃない。
嫌いなんかじゃない。

好きで。
大好きで。

あんまりにも大事すぎて。


壊しそうになったのが、怖かったんだ。




「ずっと、雅ちゃんが俺と凱司の間で揺れてるの、見てたんだ。どうせ凱司のなんだから、って言い聞かせてたのに」

いざ凱司を選んだのかと思ったら。




「…俺も、自分が辛い思いしたくなくて、雅ちゃんを突き放したんだと思う」


ごめんね。

俺にあたるはずのバチが、雅ちゃんにまで飛び火するなんて、思わなかったんだ。



髪を掻き回す手を止めた。

狭い車を降り、ガレージのコンクリートの上に立った鷹野は。



あ、と。

雅がポケットから何かを取り出すのを、待っていた。
 



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