切端詩集 断片的な虚構
長い夜に




『長い夜に』


また
血の匂いがする
君の指から
激しすぎて
執拗すぎて
もうもたないかもね
許しを乞うことも
随分前に諦めて
僕は微かに笑う
君が不思議そうに見つめる
カウンターはそれだけ
まだ長い夜があるだけ






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