In the warm rain【Brack☆Jack3】
 エイジやレン、ユイはどう思うだろうと、一瞬考える。

 だが、最初は自分は一人だった。

 ただ元に戻っただけなのだ。

 この一年、とても楽しかった。

 いつも笑顔が絶えなくて、銃や命を狙われることとは無縁で。


「でも結局、こうなっちゃうんだよね…」


 今回の件に絡んでいるのが、もし本当に“ウー・イー ・シー”だったら。

 今度こそ、命はないかも知れない。

 あの組織の恐ろしさは、自分が一番よく知っているつもりだ。


「本当は…ずっと一緒にいたかったけど…」


 無理だったね、という言葉を飲み込んで。

 ミサトは、飛行機の搭乗口に向かって歩きだした――。
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