In the warm rain【Brack☆Jack3】
 本当は、今日もミサトは朝からシャンやウー・イー・シーの手掛かりを探すために出掛けると言い張ったのだが、今はレンやユイと合流するのが先だとエイジに止め られた。

 それでもミサトは、気持ちに焦りが出始めている。


(…ま、ムリもねェか)


 やたらと落ち着かないミサトを見て、エイジは心の中でため息をつく。

 早く動かないと、シャンの命が危ない。

 ――分かってはいるのだが。

 と、その時、部屋のドアがノックされた。

 ミサトとエイジは視線を合わせる。

 エイジがゆっくりとドアに近づいた。

 部屋の中で、ミサトもジャケットの下に隠し持っている銃に手を掛けた。

 エイジはそっとドアスコープから外を覗くと、ドアを少し開けた。


「お客様に伝言をお預かりしております」


 そう言うと、ホテルの従業員は一枚のカードをこちらに差し出した。
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