In the warm rain【Brack☆Jack3】
「エイジとレンとユイは、エンジンとこの船の脱出手段、それと戦闘機能を徹底的に破壊する」

「で、オマエは?」

「あたしは先に操舵室に行く」


 相手は多勢。

 こっちはたったの四人。

 四人だけで、要塞とも言えるこの軍艦を沈める。


「…1人でか?」

「そう、1人で」


 その瞳には、今までに見たことのない強い意志が宿っていた。

 ミサトは、この船の現在の最高指導者であるシュキとの 対決を望んでいるのだ。

 その気持ちは、他の三人にも痛い程理解出来た。


「分かった。操舵室は任せる」


 多少低い声で、レンは言った。

 ミサトは無言で頷く。

 そして、そのまま手近にあったドアから船室に入って行く。
< 184 / 221 >

この作品をシェア

pagetop