In the warm rain【Brack☆Jack3】
☆  ☆  ☆



 ドオォォ…ン…!!


 爆発音が、繰り返し響く。

 爆風に身を晒しながら、エイジはふぅっと紫煙を空に向かって吐き出した。


「こっちはこんなもんでいいかな」


 その斜め後ろで、レンも手に持った刀を一振りして頷く。

 後ろ甲板に備え付けてある銃機や武器は、殆どを破壊したはずだ。

 だが、その時。


「……!」


 レンは動く。

 その動きに合わせて、エイジはその場を飛び退いた。


「…ほぉ…雑魚よりも少しだけ格上のお出ましか」


 レンの刀の柄には、しっかりと短刀が突き刺さっていた。

 その短刀の持ち主は、小柄な体つきで、頭には目深にケープをかぶっていた。

 一瞬女かと思ったが、その筋肉のつき方でレンは相手を男と認識する。
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