In the warm rain【Brack☆Jack3】
「ざっと見たところ、ここにいるのは20人てとこか。俺達がこの人数と戦うのは容易いが…」


 レンは口を開く。


「この船は沈む。ウー・イー・シーの全機能であるこの船が沈めば、テメェらはこれから活動出来なくなるんじゃねェのか?」

「…確かにな」


 シュキは答えた。


「だが、君は忘れたのか? 我が組織の唯一無二の掟を」

「…まさか…!」


 ミサトが言った。


「まさか、ここにいる全員が、この船と心中するつもり !?」

「組織を抜けるのは“死”あるのみ。これが絶対だ」

「あり得ないわ…!」


 ユイは驚きの表情を浮かべた。

 ウー・イー・シーの本拠地であるこの船は沈む。

 ということは、組織が無くなる。

 だが、無くなるからといって自分達まで…!
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