君と本気のラブゲーム
ほとんど溶けていた私のアイスは。
京佑くんの手を振り払った勢いで。
……無情にも、勢いよく、芝生の上に飛んで行った。
ボトッ、という、悲しい音と共に。
「やぁぁーーーーっ!!」
ムンクの叫びよろしく耳を塞ぐようなポーズをして、私は気付いたらそう叫んでいた。
「ぷっ」
悲嘆に暮れる私のすぐそばで、無遠慮に吹き出す音。
「アハハハハッ!すっごいキレーに飛んでったね!!」
「お前のせいだろうがあぁっ!!」
何お腹抱えて笑ってんのよっ!!
「だ、だって、俺のこと罵倒してるくせに王子って何?その時点でちょっと吹き出しそうになって思わず力抜いちゃったけど、まさかアイス吹っ飛ばすとはね!すごい!さすがの俺も予想してなかった!!」
「褒めてもなんも出ないから!!」
あーあーあーあー…。
私のベリーミックス…。
こいつに邪魔されてたせいで味もよくわかんなかったわ…。
未だ、腹を抱えて笑っている京佑くんの横で。
私はがっくりと肩を落としたのだった。