君と本気のラブゲーム
「こっち」
するり、と手が握られて、引っ張られるように歩き出す。
久しぶりに触れた、京佑くんの掌は。
なんだか、前よりも温かく感じて。
心が、ぎゅう、と締め付けられて。
どうしてか、涙が、出そうになった。
私の手を握ったまま、ずんずん人混みを掻きわけて進んでいく京佑くんについていくと、やがて理系キャンパスを出たようで、比較的人のいない場所に出た。
道路を挟んだ向こう側に、これまた広いキャンパスが見える。
門には、文学部正門と書かれていた。
「あ、文系キャンパス…」
私がそう呟いたのと同時に、するっと手から京佑くんの手が抜けた。
……やだよ。
私は、温かさを失った手を、無意識のうちにもう片方の手で握っていた。
どうして?
どうして、離すの…?