君と本気のラブゲーム

「おーい、綺深ー」


ぶんぶんと、繋いだ手を振った京佑くんに、私はハッと我に返った。


「なっ、何っ!?」


「早く撮っちゃおうよ」


「あ、うん!」


私の心臓は、どくどくと早鐘のように打っている。




……だって。


なんなの、この指示!




『最後の写真は、コレ!』


そう書かれた、下に。



『友達2人組なら、仲良くツーショット!ふたりでピース!』


うんうん。


それはいいラストだ。


……そう思ったのに。



その続きが問題だった。



『恋人なら、仲良くキスしてね!』



…………。


えっ!?



こんなの、思考もフリーズするに決まっている。


他人のキス画なんて、見て面白いの!?



……いや、まぁそこはいいとして。


これ、私たちの関係は前者ですよね?


つまり、ただのツーショットでいいんだよね?


だって、恋人じゃないもん!!


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