君と本気のラブゲーム
「……えっ!?ちょ、ちょっと待ってよ」
「でも、わざと会うの避けたりとかはナシだよ?ちゃんとアヤも好きになってもらう努力はしてね!
もしかしたら本当にお互い好きになるかも知れないんだし、それならわざわざカッコイイ彼氏を逃すなんてもったいないよ」
「そんなの無理に決まってるでしょ!?」
弟くんの名前、キョウくんっていうんだ、とか。
カッコイイとか身内で言うもんなの、とか。
いろいろ突っ込みたいところはあるんだけど。
「なんで好きになってもらう努力なんてしなきゃいけないの!?」
一番突っ込みたいのは、ココです。
「じゃなきゃいつまでたっても進まないもん。
……いい? アヤ、これは本気のゲームなの。私はどうしてもアヤと一緒にいたい。だから全力でふたりをくっつけるから!」
「ひ、嘉乃~……」
「大丈夫。たった半年だよ?それで無理だったらちゃんと諦めるんだから。もし認めてくれないなら、私明日からもしつこく結婚しろって言いまくるからねっ」
そ、それは本気で鬱陶しいな……。
「……」
つまり、私がキョウくんを好きにならなきゃいいわけだよね?
そしたら結婚もしなくていいし、今までどおり鬱陶しくない嘉乃と変わらずに親友でいられるんだよね?
私、別に惚れっぽい方じゃないと思うし……。
それに、あの兄なんかのお嫁さんに嘉乃がなってくれるって、よく考えたらいいかもしれない。