涙ペットボトル



「ごめんねっ!ごめんなさい。

かのんちゃんごめん…」


「あたしのほうがごめんだわバカ。」


「だっ…て、あたしかのんちゃんに
き、嫌いって言った…!

一番最低なこと言った!」


「あたしだって、あかりに
たくさん言いつけて考えもなしに
いっぱい傷つけた!」


「ごめんなさいってばぁぁあ…」


「あたしがごめんってばぁぁぁあ」


2人でぐすぐす泣いた。


2人で泣いた。


1人じゃなかった。



「いまから会いたい。ちゃんと
謝りたい………」


「あたしも、あかり今どこ?」


「病院でたところ、かのんちゃんは?」


「えっ?うそっ!」


かのんちゃんの声が携帯をあてている
耳のほうではなく、あいている耳の
ほうから聞こえた。



後ろを振り向くと、


「あっ……」


電話をしているかのんちゃんがいた。


「か、かのんちゃん……」


2人でびっくりして、


「ふっ、あははっ!運命みたい!

ほんっとこのタイミングで会うって、

あたしたち、バカだね」


「ほんとだね!おかしいね。

いまから会いたいと思ったら
会えるなんて…」


2人で笑った。


「あかり目赤い!」


「かのんちゃんこそ…!」


「2人が仲直りした証だね」

にこっとかのんちゃんが笑った。


「うん。うんっ!」


「ごめんね」


「あたしも、ごめんなさい。


かのんちゃん


大好きだよ」



「告白か( ̄▽ ̄)」


そうして、また笑った。




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