Special Edition
「端から自己紹介して」
会長夫人の言葉を合図に、
端のスタッフから自己紹介がスタートした。
シェフ、バリスタ、ウェイトレス、ウェイター等。
大パニックの杏花の目の前で挨拶するスタッフ。
―――――無理もない。
杏花の目に映るこの光景。
店内のデザイン、インテリア、音楽
料理は勿論、それを盛る為の器、
そして、スタッフの衣装に至るまで……。
「これ……私がデザインした……もの…??」
「……そうだよ」
「ウフフッ、ごめんなさいね、騙してしまって…」
―――――そうなんだ。
杏花へのプレゼントを『店』に決めたはいいが、
一体、どんな風に仕上げていいのか分からず、
祖母である会長夫人に相談した。
すると、『私にいい案があるわ!』と。
会長夫人は『新店舗』のデザインを手伝って?と、
杏花にこの店のコーディネートを任せた。
勿論、俺からプレゼントする事を一切伏せて。
『杏花さんがお店を持つなら、どんな店がいい?』
会長夫人の言葉を素直に受け取った杏花。
―――――全ては、杏花の為に。