Special Edition
「失礼致します」
「ッ?!」
女性の声がして振り返ると、
ホテルのスタッフがゆのの椅子の背凭れに手を掛けていた。
「桐島様より、ステージ上へお越し下さいとの事です」
「はい?」
「あの、妻だけですか?」
「……はい。女性の方がモデルとなり、その場で花を生ける事になっておりますので」
「………そうですか」
「隼斗さん………?」
不安そうに俺に視線を送るゆの。
一先ず、付き合いも長いし、結婚式の時の事もあり……。
「行って来なさい」
「でも……」
「大丈夫。花を生けて貰うだけだし」
「………そうですよね?」
「ん」
スタッフに誘導され、ゆのはステージへを行ってしまった。
しかも、ゆのだけではなく………。
あの人は確か、さっき御影の御曹司の隣りにいた女性だ。
もしかして、あの人も呼ばれたのか?
俺が心配そうにステージを見つめていると、
「蘭清の奴、粋な事しやがって……」
「へっ?」
「家元、心配は要らんよ」
「…………はぁ」