Special Edition
桐島氏はゆのへ飾る花を生け終ると、
次はワンショルダーのカクテルドレスを着た
御影氏の恋人の周りを回りながらイメージを掻き立てる。
そして、静かに微笑んだ桐島氏は
事前に用意されている花々の中から何かを探し始めた。
そんな様子を見守っていると、
「失礼致します」
「ッ?!」
先程同様、背後から女性スタッフが声を掛けて来た。
「桐島様より、ステージ上へお越し下さいとの事です」
「私も……ですか?」
「はい」
優しく微笑むスタッフに促され、俺は腰を上げた。
そして、手慣れた所作で着物の崩れをサッと直し、
スタッフが誘導する後について、ステージ脇へと移動した。
そこには豪華な屏風が衝立てあり、
その陰に隠れるように指示され、
そして、スタッフから目を見張るほどの大きな花束を渡された。
「これは?」
「桐島様より、お詫びも兼ねての贈り物との事です」
「………なるほど」
事前に連絡もなくステージ上へ上がらされたゆのへの贈り物。
藤雪氏の言う通り、粋な計らいだな。
さすがにこんな素晴らしい花束を受け取っては、
文句を言う気も失せるというもの。
無意識に苦笑すると、