Special Edition
俺と同じように大きな花束を手渡され、
衝立の影にもう1人の人物が……。
「初めまして……」
「………初めまして」
お互いに苦笑しながら視線を合わせる。
俺の横には、先程のフラッシュの嵐を作った張本人が。
「御影さんですよね?」
「……はい」
「私は、茶道香心流 香雲と申します」
俺は営業スマイルで挨拶した。
すると、
「私の連れが、家元夫婦を羨ましそうに眺めてましたよ」
「えっ?」
「自分……無愛想な上、不器用なので……。彼女に優しくしてあげたくても中々上手く出来ないので」
「………はぁ」
「先程、お2人が見つめ合って、とても良い雰囲気になられてましたけど………、あの、そういう時は……どういう会話をしてるんですか?」
「へっ?」
突然のカミングアウト。
そして、人生相談までされてしまった。
何でも完璧にこなしそうな顔をして、
意外にも悩みは普通だったり……。
真横にいる彼に対して、何故か親近感が湧いて来た。
俺は恥ずかしそうに苦笑する彼に……―――……