君への小さな想いを掲げて *a sequel*
さっきまで立っていた場所には、メンズモデルの人が2人来ていた。
この人達が相手か。

彩とならんでメンズモデルの2人に頭を下げる。

「高野瀬希凛です。」

「原田彩です。」

2人は「あーかしこまらないでいいよ」なんて言って私達の頭をぽんぽんと撫でる。

「俺は久賀健、こっちは内山卓也。」

こげ茶の人懐っこい笑顔を浮かべたのが久賀さん。
黒髪のピアスつきのクールな人が内山さん。

なるほど。
よく漫画に出てきそうな感じ。
ヒロインを取り合う友達的な。

でもキャラ的に漫画だと内山さんタイプがヒロインとくっついて…。

「あーと、希凛ちゃん…?」

「あ、すいません。」

「俺ら、希凛ちゃんたちと1個しか歳違わないから全然タメでいーからね」

「あ、はい。」

久賀さんはまた人懐っこく笑うと、同じく彩にもそう言った。
内山さんはただよろしく、と言うだけで深く話しかけてはこない。

「はーい。セットついてー。えっと、ウッチーときーちゃん、手繋いでタケはあっちゃんとー」


内山さんはさっと私の手を握り二カッと笑った。
…キャラ、変わり過ぎだ、この人。

そんなことを思いながら仕事を続けた。







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