もっと美味しい時間  

ヤバかった_かな。でも、言ってしまったものはしょうがない。
眉の動きは気づかなかったことにして……。

「わ、私、お風呂はいろうかなぁ。お湯、溜めてくるよ」

素知らぬふりをして立ち上げると、ぎゅっと手を握られる。

「一緒に行く」

「はぁ?」

「風呂場、一緒に行くって言ってんの」

何で? 今は溜めるだけで、まだ入るわけじゃないのに……。
目をパチパチさせて顔を見ていると、頭をガシガシ掻いて手を引っ張った。
何? 照れてる? どうして?
訳が分からないまま手を引っ張られ、バスルームまで連れて行かれた。

「脱いで」

一言そう言うと、自分も服を脱ぎだす。

「何で脱ぐのっ!  まだお湯溜めてないし。って言うか、一緒に入るって言ってないしっ!!」

私の声が聞こえていないのか、黙々と服を脱いでいく慶太郎さん。唖然とその姿を見つめていると、最後の一枚に手をかけた。

「ちょ、ちょっとっ。こんな目の前で、パンツ脱がないでよっ!!」

もう、恥ずかしい。
なんだ、その、まだ“アレ”をまっすぐ見るのには慣れないというか何というか……。
慶太郎さん、私に見せたいという傾向が強いような気がする。
やっぱりちょっと変態チックだよね。
男の人って、みんなそうなの?


 
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