もっと美味しい時間  


「いつまで泣いてんの?」

「……っ……だってっ……」

「俺の奥さんになるの、嫌?」

「そ、そんなわけないでしょっ!!」

あまりの大泣きに「少し部屋で休みなさい」と父に苦笑気味に言われてしまい、ゲストルームに戻ってからの会話。
ベッドに座り、慶太郎さんに頭を撫でられていた。
しかし慶太郎さんの一言で俯いて泣いていた顔を上げると、彼の胸ぐらを掴んだ。

「な、なんだよっ!?」

「慶太郎さんの奥さんになるのは、私の夢なのっ。嫌って言っても、もう絶対に離れてあげないんだからっ!!」

「あぁ、俺も離してやらない。ずっと一緒だ」

胸ぐらを掴んでいた手を取られると、ふわっと抱きしめられる。
慶太郎さんの胸に顔を埋めようとして、ふとあることが気になり扉があるほうに顔を向けた。

「はぁ……。ちゃんと扉閉まってるね。またさっきみたいに開いてたら、お母さん覗いてるかもしれないから」

「いいじゃん、結婚のお許しも頂いたことだし。俺たちも百花のご両親みたいに仲良くしようぜ」

「実家では結構ですっ!」

「ちぇっ、可愛くないなぁ」

口では憎まれ口を叩いてるのに、手は私の身体をまさぐり回す。
しょうがないなぁ。ちょっとだけ許してあげようかな。
慶太郎さんの背中に腕を回すと、甘えた声を出す。

「少しだけなら、慶太郎さんの好きなようにしていいよ……」

その言葉の後すぐに、慶太郎さんが私の敏感なところに手を伸ばし、後悔したのは言うまでもない……。





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