もっと美味しい時間
部屋に戻ると、まだ気持ち良さそうに寝ている慶太郎さんに近づく。
こんなに間近で寝顔を見るのは、初めてかもしれない。
手でゆっくり顔の輪郭を撫でていくと、指で形の良い唇をなぞる。艶っぽくぷるんとした感触に、吸いつきたくなってしまった。
──まだ寝てるし、いいよね──
少しづつ顔を寄せていき、そのぷるんとした唇にキスをする。
チュッと合わせるだけのキスじゃ物足りなくて、ついつい舐めるように吸いついてしまう。
「ふっ……満足」
唇を離し小さく息を吐くと、身体を起こした。
「最近の百花は、大胆と言うかエロいよな」
腰をグッと引き寄せられ、慶太郎さんの胸に倒れこむ。
「何っ? また嘘寝?」
「そんな人聞きの悪いこと言うなよ。百花の淫らなキスで起こされたんだ」
「淫らって……」
いつもは慶太郎さんがするんじゃないっ!!
とは、言わないでおこう……。反撃が怖いからね。
「おはよう、百花」
「おはよ、慶太郎さん」
どちらからともなく、自然にキスをする。
慶太郎さんの頬に自分の頬を寄せ甘えると、ギュっと抱きしめてくれた。
朝のこんな時間が好き───
その気持ち良さに、また瞼が重くなってきて……
って、寝てる場合じゃないでしょっ!!
「慶太郎さん、朝風呂入る?」
「百花と一緒に?」
「バカっ!!」
慶太郎さんの頭を、コツンと叩く。
その仕草に軽快な笑いを飛ばすと私を抱いたまま起き上がり、私を宥めるようなキスをしてくれた。