もっと美味しい時間
「変な顔して、どうした? 頭でもぶつけたか?」
「ぶつけてないっ」
「ははっ、元気でてきたみたいだな。今、風呂入れてるから、一緒に入るぞ。服脱げ」
えぇ~っ!? 服脱げって……。
お風呂場は明るすぎるから、一緒に入るの恥ずかしいんだよね。
それにお風呂場だと、慶太郎さんが変態に変身しちゃうと言うか、普段より淫らな行為を要求してくると言うか……。
「何、ブツブツ言ってるんだよ。あぁ、俺に脱がして欲しくて拗ねてるんだな」
「いえいえ、全く拗ねてないしっ」
と言ったところで、遅かった……。
あっという間に近づいてきていた慶太郎さんが、いとも簡単に私を抱き上げると、すたすたと脱衣所まで連れていく。
「朝まで何回百花をイカせれるか、ちょっとした挑戦だな」
イヤーーーっ!! 冗談じゃなかったっ!!
慌てて顔を上げ、慶太郎さんの顔を見る。
「何?」
右の口角を上げ、ニヤリと微笑むその顔は……。
本気……みたい。
そして私は、諦めました。
だって、こうなってしまった慶太郎さんを止める術は無いに等しいんだから。
はあ……。
でも、慶太郎さんになら、何回愛されても嬉しい……かな。
次の日、身体は悲鳴をあげるけどね。
慶太郎さんに服を脱がされながら、こんなことを考えてる私って……。
慶太郎色に染められちゃったみたい。