もっと美味しい時間
「バーカっ! 何やってんだよっ」
あっという間に近づいてきた慶太郎さんに、頭を小突かれる。
そして私は、右に慶太郎さん、左に京介。イケメン二人に挟まれ、何とも嬉しい……じゃなくて、何とも悍ましい光景をさらけ出してしまう。
あはは、彼女たちの視線が痛いんですけど……。
更に、
「何ですぐに声掛けないんだよっ!!」
慶太郎さんには怒られ、
「小さくて見えなかったか?」
京介にはからかわれる。
まったく、ふんだり蹴ったりだ。
この二人が揃うとろくなことがない。
いつも何かに巻き込まれる。
と言うか───
「何で京介もいるのよっ!!」
今日は慶太郎さんが、一人で迎えに来てくれるはずじゃなかったの?
ジロッと慶太郎さんを睨むと、バツが悪そうに頭を掻いた。
「一緒に飯食いたいって……。断れなかった。ごめん」
まぁ、そんなとこだと思ったけどね。
慶太郎さんのお腹に、肘鉄を食らわした。
「ウッ……。最近の百花、強いな」
「強くて悪かったわねっ。そんなことどうでもいいから、早くここを離れようよ」
二人の肘を掴むと、黙々と歩き始めた。