もっと美味しい時間
私の足は子供達が遊ぶ遊具がある方へは行かず、真っ直ぐ大きな池へと私を向かわせた。
木々の間の小道を抜けると、大きな池が静かに水面を揺らしていた。
きっとこの近くに明日香さんがいる───
直感的にそう感じると、辺りを見渡した。
すると池の反対側に、人影が動くのが見えた。
明日香さん?
遠すぎてその人影が明日香さんと確認はできなかったけれど、ここでじっと探すよりはマシと駆け足でその場所まで向かった。
息も絶え絶え近くまで行くと、足を止めて呼吸を整えた。
こんなんじゃ学生の頃、短距離の選手だったなんて言っても、誰も信用してくれないな。
ここのところの運動不足がたたってか、体重もちょっと増えちゃったし……。
これから毎日、この池の周りを走ろうかしら。
なんて考えながら少しずつ足を進めていくと、どこからかすすり泣く声が聞こえてきた。
耳を澄ましその声が聞こえる方に身体を向けると、白いベンチに背を向けてすわっている明日香さんを見つけた。
カサッ!!
草を踏む足音に気づいた明日香さんが、驚いた顔でこちらに振り向く。
「誰?」
「え、えっと、百花です。藤野百花」
って私、何フルネーム名乗ってんのよっ!
そんなこと、顔見りゃ分っるって言うのっ!!
ちょっと恥ずかしくて「んっんんっ」と咳払いをすると、呆れた明日香さんがベンチから立ち上がり歩き出してしまった。
木々の間の小道を抜けると、大きな池が静かに水面を揺らしていた。
きっとこの近くに明日香さんがいる───
直感的にそう感じると、辺りを見渡した。
すると池の反対側に、人影が動くのが見えた。
明日香さん?
遠すぎてその人影が明日香さんと確認はできなかったけれど、ここでじっと探すよりはマシと駆け足でその場所まで向かった。
息も絶え絶え近くまで行くと、足を止めて呼吸を整えた。
こんなんじゃ学生の頃、短距離の選手だったなんて言っても、誰も信用してくれないな。
ここのところの運動不足がたたってか、体重もちょっと増えちゃったし……。
これから毎日、この池の周りを走ろうかしら。
なんて考えながら少しずつ足を進めていくと、どこからかすすり泣く声が聞こえてきた。
耳を澄ましその声が聞こえる方に身体を向けると、白いベンチに背を向けてすわっている明日香さんを見つけた。
カサッ!!
草を踏む足音に気づいた明日香さんが、驚いた顔でこちらに振り向く。
「誰?」
「え、えっと、百花です。藤野百花」
って私、何フルネーム名乗ってんのよっ!
そんなこと、顔見りゃ分っるって言うのっ!!
ちょっと恥ずかしくて「んっんんっ」と咳払いをすると、呆れた明日香さんがベンチから立ち上がり歩き出してしまった。