もっと美味しい時間
買い物の荷物をしまい終わると、それほど汚れてなかったけれど掃除を始めた。以前の慶太郎さんの部屋を思い出す。あまり綺麗だとは言えない部屋だったような……。なのにこの部屋は、まるで家政婦さんでもいるかのように綺麗だった。
もしかして支社長とかになると、ハウスキーパーが来てくれたりするのかなぁ。
きっとそう、羨ましい限りだ。
さっと掃除機をかけサイドボードなどの拭き掃除を終えると、急に睡魔に襲われた。大あくびをしながらソファーに寝転ぶ。
昨晩の寝不足が、今頃になって私の身体を夢の世界へと連れて行く。
こ、今晩も慣れないかもしれないしね……。うふっ///
そんな、ちょっとエッチなことを考えながら、眠りに落ちていった。
少し窓が開いていたせいか、前の公園から聞こえる子どもたちの賑やかな声で目が覚める。
そっか、空気の入れ替えのために窓、開けたままだったんだ。
身体をお越しソファーに座り直す。でもまだ眠いのか、なかなか思考が戻ってきてくれない。目をしょぼしょぼさせながら時計を見ると……。
「えっ嘘っ!? もう4時回ってるっ!!」
慌てて立ち上がると、足がもつれて倒れそうになりながら、キッチンまで向かう。
ご飯を炊く準備と牛蒡の下茹。それに具だくさん味噌汁だけは作っておかないとね。
料理なら御手の物だ。モタモタすることなく、手際よく準備を進めていく。
たくさんの野菜も切り終わって鍋に放り込んでいると、携帯が鳴り出した。
「慶太郎さんだっ」
そのままの手で携帯を掴み出る。
「慶太郎さん、お疲れ様」
『あ、あぁ……』
あれ? 元気がない? 何か会ったのかなぁ……。
心配になって聞いてみる。
「どうかしたの? 私に出来る事なら何でもしてあげるよ」
『本当に?』
「百花に二言はないっ!」
やだぁ~、私って男前!!
『悪いっ!! 今からでも一人分増やせるか?』