もっと美味しい時間
6時からオープンしている店内は、お客さんも疎ら。ランチタイムによく見る店員さんも姿もなく、店主のおじさんが一人で切り盛りしていた。
朝の挨拶をしカフェオレを注文すると、京介の前に座る。
先週の土曜日にコンビニを出た所で別れて以来の再会に戸惑い、目を泳がせていると、プッと吹き出して笑われてしまった。
「百花ちゃん、挙動不審なんだけど」
「そ、そんなこと……」
ない……とハッキリ言えない自分がもどかしい。
あの日何かと気を使ってもらった申し訳ない気持ちと、私と慶太郎さんのことをいろいろ知っていて、何を言い出すか分からない不安な気持ち。
その両方がごちゃまぜ状態で、頭の中の整理がつかないのだ。
「……それで、慶太郎さんの話って……」
「ああ、それね。まっ、カフェオレ飲んで、気持ち落ち着けてからにしない?」
先延ばしにするなんて、本当に話す気あるのかしら……。
京介に不審な目を向けても「うん?」と軽い返事が返ってくるだけ。
溜め息交じりにカフェオレを一口飲む。
あれれ?
少し多めに入れた砂糖のせいなのか、京介の言う通り、不思議と気持ちが落ち着いてきた。
もう一口飲んでカップをソーサーに戻すと、頃合いを見て京介が話しだした。