もっと美味しい時間  

「みんなが応援してくれてるんだから、頑張ってきなよ」

美和先輩に肩を抱かれながら席まで戻ると、一緒に戻ってきた寺澤くんが私のデスクの上の書類を手に取った。

「結構進んでるじゃん。これなら楽勝だね」

「そーんなこと言って、寺澤っ、間違えたら承知しないよっ!!」

「ほんっと若月先輩って、俺には厳しいんだよなぁ」

寺澤くんが自分のデスクにバタッと突っ伏すと、課に笑いが起こる。

「寺澤くん、ありがとね。頼りにしてます」

突っ伏したままの寺澤くんに近寄り、肩をポンポンと叩いた。
するとムクッと顔を上げた寺澤くんに、手を握らてしまう。

「やっぱ藤野は優しいよなぁ~」

「寺澤くん、その手離して……」

私の変化を感じ取った寺澤くんがパッと手を離すと、真面目な顔をしてデスクに向き直った。

「はい、仕事します……」

そんな寺澤くんを見てクスっと笑うと、出来るだけ皆へかける負担を少なくするため、私も仕事に取り掛かった。
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