おやすみ、先輩。また明日
突然、山中さんは神林先生の手を払って調理室を飛び出していった。
神林先生は困ったような顔で彼女が出て行った扉を見つめ、ため息をついた。
須賀ちゃんも先輩方もみんな驚いて固まっている。
わたしも呆然としかけたけれど、すぐに山中さんを追いかけ部室を出た。
「山中さんっ!?」
すでに廊下には彼女の姿はなくて。
とりあえず近くの階段を駆け降りる。
ひと気の少ない方を選んで進んでいくと、部室棟の1階のすみで、床にしゃがみこみ顔を隠している山中さんを見つけた。
震えてる。
もしかして、泣いてるの?
あの山中さんが?
でもすすり泣く声はしっかりとわたしの耳に届いてくる。
信じられない気持ちで、わたしは彼女のそばに立った。
「山中さん……?」