俺たち陰陽師!!!!!



「だからね、刹那クン…」

ジャスは俺の耳元で囁いた。

「…喉が渇いたらコレを1つ食べなさいね…」


ギシャンッ


すると雷が落ちた音と共に地震に似たものが起こり出す。

「きゃっ」

「リョー…!!」

「触らないでっ!」

「っ…!?」

刹那は転びそうになる涼子を助けようとするが、涼子が刹那の手を振り払う。
涼子の目には、涙が浮かんでいた。

「りょ――」

「一緒なんでしょっ!?」

涼子は涙混じりの声で叫ぶ、

「お父さんを殺した、妖魔と!!」

「ちがっ…リョー、俺はっ」

「何が違うのっ!!??セーちゃんなんかっ……あんたなんかっ…!!!」


パンッ


「っ!!」

「いい加減にしろ!!」

悠太は涼子の頬を叩いた。

「刹那だってなりたくてなった訳じゃねぇんだよ!!」

「…ひっく…」

「苦しんでんだよ!!こんな変な戯れ言みてーなことに巻き込まれて、しかも訳の分からねー能力まであるし、選ばれたっていっても良い迷惑なんだよ!!」

「うっ……ぅぅ…」

ジャスとブレイクはただ黙って悠太の言葉に耳を傾けていた。

「正直、俺だって意味わかんねぇよ……だけどな、刹那はもっと意味わかんねぇんだよ!!だからっ……!!!!」

「……もう、いいよ。悠太」

俺は悠太を引き留めた。
悠太の目にもうっすらと涙が浮かんでいた。
涼子はというと子供のように泣いていた。





< 52 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop