俺たち陰陽師!!!!!
「晃汰」
赤い髪の男性が、晃汰に呼び掛ける。
晃汰は赤い髪の男性に視線を向ける。
「悲しいのか?」
「んー?」
「作戦内容は“夜月刹那の大切な者を奪え”じゃ」
「知ってるよー」
晃汰は笑った。
「…夜月刹那の大切な者は、お前の大切な者にも当たるじゃろうに」
赤い髪のメガネをかけた男性――K.紅蘭(ケイ.クラン)は目を細め、控えめに言った。
そしてKは晃汰の頭をそっと撫でた。
「家族など、いつかは忘れる。大切なモノを失う、殺めるのも次第に慣れるものじゃ、なあ、時愛」
時愛(トキア)と呼ばれ、振り向く男性。
半分黒で半分ピンクの髪をしている。
「そや、晃汰。家族、友人、恋人、全部、キレイさっぱり忘れるんや、気持ちええやろ?」
「うん…そうだね…」
晃汰は遠い目をして口元に弧を描いた。
だけど、目は笑っていない。
それはまだ、家族との愛があるということ。
「そうね」
そこに金髪の女性、ルイスがやって来た。
その後ろを紫色の髪の巨人、ライドが続く。
ガシャガシャと足かせと手錠が鳴る。
「でも、愛があれば、それらはくつがえされるのよ」
その言葉に晃汰は目を開いた。