俺たち陰陽師!!!!!



「俺の家が……作戦実行場所…?」

『あぁ、そうだ』

ブレイクはさらりと言う。
それに俺は納得がいかず、ブレイクに再度聞いた。

「“悪”側に兄貴が居るんだろ!?なのにどうしてっ…」

『我は知らん。けど、恐らく夜月晃汰はそのような事が平気でできるのであろう』

俺は足に力を入れた。
無性に腹がたった。
兄貴が平気で俺達の育った家を襲う、その事について。
しかもあの家には、今もまだ。
俺はおぶる涼子の垂れ下がる腕に着いている腕時計を見た。
まだ《7:12》だ。
母さんも、父さんも、家にいるはずだ。
それなら。

母さんと父さんが、危ない。





ズッドン!!!!





物凄い地鳴りが響き渡ったと同時に、勢い良く風が吹いた。
皆足を止め、目を瞑り、風を受け止める。

「くっ…」

涼子を支える俺。

「ワーオ★★」

妙に楽しみながらやっぱり帽子を大事にするジャス。

「うっ、うわっ」

毎回驚いている悠太。

『なんだ、あれはっ!!』

強風に煽られながらも俺の髪を掴むブレイクが小さな指で指を指した。
俺たちは目をうっすらと目を開ける。
するとそこには炎を上げる1つの民家。
頭が真っ白になった。
見つめる先は燃え盛る家。
途端に蘇る声。

“「帰ってきたら一緒に肉じゃが作りましょ?」”

大好きな大切な。

「父さん…母さん…」

足が妙にガクガクした。




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