俺たち陰陽師!!!!!
俺を呼ぶ声はなぜ、そんなにも同情が滲んでいるのだろうか。
わからない。
わからないがただひとつ、確信できることがある。
それは。
『では行こう、家族を救うべく…!!!』
「あぁ……!!!」
家族を救うこと。
家族を守ること。
兄貴――――晃汰等をを止めること。
真っ黒に染まった兄貴を、また光の中に。
俺は走った。
走って炎の中に飛び込む。
「…っ!(熱いっ)」
炎の熱が思ったよりも更に熱く、喉を渇かす。
ゴクリと喉を鳴らす。
『薬を』
俺はポケットからタブレットケースを取り出し薬を一粒口の中に放り投げる。
ゴクリ。
ソレを呑み込むと喉の渇きが徐々に治まっていく。
「(スゲェ……)」
タブレットケースをポケットに入れ、一歩足を踏み入れる。
するとそこには見慣れた場所。
玄関だ。
“「セーちゃん、朝ごはん、ありがとう!美味しかったわ♪」”
母さんの声がふと、俺の中を駆け巡る。
俺は右手に握る剣を握り締め、リビングに向かった。