俺たち陰陽師!!!!!




ギィッ


リビングも変わらず炎が上がる。
俺は少し遮りながらもリビングを見渡す。
するとそこには人の姿。
いつもソファーが置いてある場所。

「父さんっ!!」

俺は一心不乱に叫ぶ。
だけど返ってきた声に、頭が真っ白になっていくのを感じた。

「はーい、刹那ちゃん★」

そこには昨日見た金髪の女性が立っている。
女性の長い髪には少し、紅いモノが着いていた。
そして女性の手には紅く染めた長い剣が。
一瞬でわかった。
この場における状況が。
今、何が起きて、どうなって。
俺に降り注いでいるのかが。

「ってめぇ…!!」

父さんが殺された。
大好きだった、父さんが。

“「う、うまいぞ、刹那!」”

もう、ああやって。
二度と、笑顔が見られない。

俺は剣を握り構えた。

「あらあら、アタシはアナタと殺し合いに来た訳じゃないのよー?ねぇ、ライド」

「………あぁ……」

炎で見えなかったけど、そこにはあの巨人、ライドがいたらしい。

「アタシたちは、アナタの家族を殺しに来たの♪」

「俺の……かぞ…く…」

すると俺の視界に、何かが映った。
血液という物質が飛び散り、人の呼吸行路が次々に停止していくモノが。
父さんじゃない。
なら…。

「母さんっ…!!!!」

キッチンに向かった。






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