俺たち陰陽師!!!!!
そしてずらっと並んだ黒いスーツの集団が赤いカーペットをひいた。
「なっ…」
悠太の顔が真っ赤になる。
ジャスはお構いなしにそのレッドカーペットをズカズカと踏んでいく。
その後ろを俺たちは着いていく。
さすがに周りの視線も痛かった。
登校中の学生がチラチラと……。
「恥ずかしい………」
そんな俺の呟きも無駄に等しかった。
と、その時。
後ろにとぼとぼ歩く俺を横切るように一人の青年がやって来た。
で。
ドン
ぶつかってしまった。
「いっ…」
青年は顔を歪め、俺を睨んだ。
俺はその美麗さに息を呑んだ。
「わ、わりぃ…」
俺は謝った。
謝ったよ。
謝ったのに。
コイツは……。
「目障りだ、消えろ」
そう吐き捨てて歩いて行ってしまった。
それを追い掛けていく女子たち。
「(なんなんだよ…)」
「大丈夫か、刹那?」
「あ、あぁ」
悠太の一言に頷くが視線はさっきの青年に向けられたままだった。
真っ黒の髪。
左耳についたピアス。
制服からはみ出るシャツ。
ポケットに突っ込む手。
そして。
完璧過ぎる容姿。
「なんか……ムカつく…」
「は?」
「ほら、二人ともー!!」
涼子の声で俺と悠太は走って向かった。